2014年6月21日土曜日

告白を読みました。

告白 町田康

長かった。単行本で675ページ、分厚い。。。
河内十人切りという実話をもとにした話。
以前、知り合いの人に借りて読んだことがあったけどその時は途中で断念した。
今回は再チャレンジでなんとか最後まで読み切った。

主人公の熊太郎の妄想癖は、
最初は森見登美彦氏の作品の愛すべき馬鹿野郎みたいな、ほろ苦さというか
それと通じる物があって好感が持てたけど、途中からやり過ぎた。
ちょっと馬鹿すぎて腹が立ってくるくらい。

熊太郎は、格好付けの考え過ぎの恥ずかしがり屋。
何度もまっとうな道に戻ろうとするけどうまく行かない。
これもその人の運命なのか。。。
人が道を踏み外す時っていうのは、一つの出来事じゃなくて
いろんな小さな事や間違いが積み重なっていき、
何かをきっかけに溢れ出して爆発する。バケツ理論みたいに。
熊太郎も誰か一人でも本当の理解者がいれば良かったんだろうけど、
そんな都合のいい人はなかなかいないし、それに熊太郎には作れなかったんだろうな。
弥五郎とか縫とか近くにいたのに。もったいない。

いろいろと考えさせられる話でした。

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